参加の経緯

 今回私は、修士論文のためにこれから研究していきたい内容を提示するという目的でライトニングトークに参加しました。私は主にジャワにおいて見られる、占いに関する知識が収められたprimbonという書物に関心を持っています。しかし、現時点では手元に資料が少なく、現地での調査もまだ行えていないため、この対象を研究テーマにしていく上で様々な視点からアドバイスをいただきたいと考えていました。

 カパル研究大会のライトニングトークの存在は、東南アジア地域研究若手研究者の会での告知を見て知りました。これまでは、インドネシアを研究している方々から研究内容に対してコメントをいただく機会が限られていたため、貴重な場であると思い興味を持ちました。しかし、研究を始めて日が浅い状態であったため、発表するかどうかかなり迷いました。身近な先生の後押しがあり参加することにしましたが、今では参加して非常に良かったと感じています。

発表準備

 ライトニングトークでの発表に向けては、かなり丁寧にサポートをしていただきました。作成した発表資料に対して事前に関心の近い先生からのアドバイスをいただき、それを踏まえて発表資料を修正し、最後にライトニングトーク参加者で発表練習を行いました。時間をかけて準備し、様々な方から発表内容や発表方法についてご指導をいただきました。特に、短い時間の中で様々な関心を持つ人々に対して伝わる発表にするためには、最初に何を伝えたいのかを簡潔に提示し、最後にそれに対する答えとなる結論を明確に示す必要があるというアドバイスをいただきました。このアドバイスを受けて、発表や論文を通して人に何かを伝える上で重要かつ基礎的な点を理解することができました。また、私が対象としているprimbonをどのように扱うのか、それによって何を議論したいのかを明確にすべきというご指摘もいただきました。私にとってはこの部分が一番難しかったのですが、発表準備をする中で今まで以上に考えるようになりました。こうした中で、発表内容自体も深めることができ、構成の仕方、効果的な発表の仕方の基礎的な部分についても学ぶことができました。さらに、関心の近い研究者の方と繋がりができたため、非常に有意義な準備期間でした。こうした綿密な準備を通して、発表に対する不安感をなくして研究大会に臨むことができました。

研究大会

 私はこれまで他の研究発表にオンラインでは参加したことがありましたが、対面で参加する研究会は今回が初めてでした。対面で発表したり、他の発表を聞いたりする中で、対面参加の良さを感じました。特に、ライトニングトーク自体は5分間の発表であり、その時間だけではあまり深い部分まで話せなかったのですが、発表以外の時間に様々な方々から意見をいただき、私の研究内容に関わりのありそうな事象や参考になる文献を紹介していただきました。それだけでなく、これまであまり関心を払っていなかった自然環境についての研究やジャワ島以外の地域の研究、最新の事象を知る機会になったり、これから研究していく上でのアドバイスを得られたりしました。

 その中で、インドネシアやインドネシアに関する研究の面白さ、目指すべき研究と自分の現状との遠さなども感じられ、とても刺激になりました。特に私の研究関心はとても狭く細かいものであるため、様々な話やアドバイスを受けて、この関心をより広い問題や関心にどう繋げていくのかを考えることが今後の課題であると感じました。こうした刺激は単にオンラインで発表したり、発表を聞いたりするだけでは得ることが難しかったと思います。

最後に

 今回の経験を活かし、研究をより良いものにできるよう、さらに日々精進していきたいと思います。そのために今後もカパルの研究大会に参加できれば思っています。

 今回このように貴重な機会をいただき大変感謝しております。研究大会を運営してくださった皆様、ライトニングトークに際してアドバイスをいただいた先生方、発表に対してコメントをくださった方々など、多くの方に御礼申し上げます。ありがとうございました。