*以下は2018年7月22日に東南アジア学会メーリングリストにインドネシア研究懇話会「世話人会」の名において流した“[sea 5146] 「インドネシア研究懇話会」設立のご案内」”のうち、文章を短縮する等のために本文の一部を書き換えたものです。
2018年5月26日(土)に北九州市立大学で開催されました東南アジア学会の会員総会において、理事会提出の「大会活性化パッケージ」案が承認され、次期理事会の下で学会活性化へ向けた方策が多数実施されることになりました。そのひとつが、これまでの年2回の研究大会を年1回にするというものです。
東南アジア11ヶ国のうち、ブルネイ、東ティモール、そしておそらくシンガポールを除く他の国々については、日本にはそれぞれの国別学会・研究会が存在し、少なくとも年1回の研究大会を開催しています。インドネシアも例外ではなく、これらの国別学会・研究会のなかで最も歴史が古い日本インドネシア学会が、東南アジア史学会創設3年後の1969年に発足しています。学会ウェブサイトの「会長挨拶」(現会長は舟田京子氏)の冒頭において、「日本インドネシア学会は日本でインドネシア語教育を実施している全国の大学や諸教育機関の教員などが日本人、インドネシア人を問わず集う唯一の学会です」と記されているように、当該学会の目的として「インドネシアを中心とした言語、文化、文学等に関する研究の発展および会員相互の協力を促進すること」を謳っているとはいえ、言語以外の研究者にはなかなか参加しにくいところがあるのも事実です。
このような状況を考えますと、2019年から新理事会のもとで実施される東南アジア学会研究大会の年1回の開催は、言語以外のインドネシアの研究者、とくに若手の研究者にとって研究発表の場が著しく狭められることを意味し、なんらかの対応が必要であるとの結論に至りました。それが「インドネシア研究懇話会」の設立による研究発表・情報交換・親睦の場の創設です。